美術鑑賞会
~ひろしま美術館
印象派のいろは展~
毎春の恒例となった美術鑑賞会が2月24日にひろしま美術館であり、今回も高齢者を中心に29人が参加しました。
今回は「印象派のいろは展」という題で、いつも観ているひろしま美術館の常設コレクションの復習でした。
鑑賞前に、いつものようにひろしま美術館学芸部長の古谷可由さんに解説をしていただきました。「印象派とは何か」との問いかけから始まり、「それまで職人が神話や宗教にある歴史的事実を描いたのに対して、芸術家が自分の印象を表現したのが印象派」との答えにより頭の準備体操をしたところで、鑑賞順路の最後の第8展示室に案内されました。
そこには和室と洋室のモデルが作ってありました。私は印象派=西洋画における一ジャンルという認識を持っていましたが、日本においても印象派が受容されており、印象を描くとしても、西洋と日本とでは感性に違いがあるというのが説明の主旨らしかったです。納得できる話でしたが、2つの部屋を対比して、現在の自分の感性は西洋と日本のどちらかと問われると答えに窮するように感じました。
面白かったのは、西洋ではギャラリーというのは保有する作品の価値を自慢する場であり、決して日本のようにシーンとしてはいないそうです。今回も私たちは古谷さんの蘊蓄溢れる話を大いに楽しみました。
その後は各自が気侭に各展示室を回りました。今回は写真撮影が自由で、各絵画の技法や裏話などがパネルに詳しく説明されており、美術愛好家の知識欲を満たしてくれました。
鑑賞中には「何回生ですか」「若いと言われたのは初めてです」などと世代を超えた会話も弾んでいました。今回も多くの人にとって同窓会ならではの有意義なひと時となったようです。
(22回生 上野秀昭)