美術鑑賞会
ひろしま美術館~ピカソ 青の時代を超えて~

2023年3月26日(日)、ひろしま美術館において美術鑑賞会を開催しました。主に鑑賞したのは、「ピカソ 青の時代を超えて」とのタイトルで展示されていたピカソの約70点の作品です。
ピカソは、十代のころから才能を認められており、当初は、画壇などで評価されやすいタイプの作品を描いていたそうです。ただ、19歳のときに親しい友人が自殺し、強いショックを受けたため、以後、社会の下層で生きる人などを暗い青色などで描くようになります。この時代が「青の時代」と呼ばれています。陰鬱で物悲しい印象の作品が多いのですが、ピカソの心情のようなものが伝わってきました。
このような期間が数年続いた後、明るい色調の作品が増えていきます。結婚後は幸福そうな家族の姿なども描いており、青の時代の作品と比べると、かなり作風が変わっています。ピカソは生涯に何度も作風が変わったそうであり、ある時期からはキュビズムと呼ばれる作品を描くようになります。
作品の解説などをしてくださった学芸部長の古谷様のお話では、ピカソは、80歳くらいのころ、「やっと子どものように描けるようになった」と話していたそうです。現状に満足せず、生涯にわたり、新しい、より良いものを生み出そうとし続けていたのでないかと感じました。
(43回生 廣田茂哲)